カカオ豆の輸入の流れのまとめ
数ヶ月前にも、「カカオ豆の農園買付けから輸出まで」をこのブログに書きましたが、
今年1月にもまたカカオ豆を輸入し、今日は、成田空港の輸入の流れを簡単にまとめてみようと思います。
うちは年に何度かに分けて輸入するのですが、これもずいぶん慣れてきました。
だけど今回、アンラッキーなことに、定期検査にひっかかってしまい、
通常の植物検疫だけではなく、モニタリング検査もX線検査も受けることに。
1日仕事となると結構しんどい。
(1)成田空港、第一貨物代理店ビルにある、貨物事務所へ。
うちはSGH(佐川グループ)さんに依頼しています。
成田の担当の方がすごく親切だから。
成田に着いたらまずはSGH事務所に行き、輸出時に一緒に送った書類等を受け取ります。
・Air Waybill(DELIVERY ORDER):貨物受け取りに必ず必要。 ・インボイス、パッキングリスト、サニタリー、の原本
・輸入貨物情報紹介情報
(2)植物防疫所にて輸入申請
輸入申請用紙に記入します。
重量はNET重量を書かないといけません。
サニタリーは原本を渡してコピーもらいます。コピーは通関時に必要なので。
その他、Airwaybill、インボイス、パッキングリスト等も必要に応じて提出します。
(3)植物検査
IACTの倉庫から荷物を出してもらうため、IACTに依頼して、カカオ豆を植物検査場まで運び出してもらいます。
植物検査の検査員の方がきてカカオ豆に虫がついてないか等の検査をしてもらいます。結果はすぐに出ます。
(4)食品監視課事務室
ここで食品等輸入届出書の届出をします。事前に出しておいたほうが良いかも。
今回は、モニタリング検査と言われていまいました。
通常、半年〜1年に1度くらいはこの検査になるらしく私は初めてだったけれど、
国の予算で残留農薬等の検査をしてくれて、その結果ももらえるとの事だったので、自費で検査だすより安くすみ、ある意味、助かります。
ただ、検査まで3時間くらい待たないといけませんでした。

(5)通関
今回は、モニタリング検査の時間まで待たないといけないので先に通関しました。
そしたら、、、、通関でも現物検査になっちゃいました。。。
X線検査、全部検査です。
また全部のカカオ豆を倉庫から出してもらい、税関のX線検査室に運び込みました。
(6)税関の検査
検査員の方から、荷物の用途等についての質問をうけて回答。
そして全部のカカオ豆のエックス線検査。
カカオ豆以外のものを違法に輸入してないかの検査だそうです。
これが終わった後にもう一度通関事務所に戻り、納税しました。
それで「輸入許可通知書」を出してもらいます。
(7)モニタリング検査
ようやくモニタリング検査の時間。
今度は私達が倉庫の私達のカカオ豆が置いておある場所に行きます。
厚労省の検査員の方が待っていて、私達が見ている前で荷物を開封し、
カカオ豆をいろんな袋から合計2,3kgを採取。
これは農薬検査で当日には結果は出ず、だいたい3週間後に成田に取りにこないといけないです。
でも、その結果がでる前でも「輸入許可通知書」さえあれば、
荷物を持ち帰ることができます。自由に販売もできるそうです。
ただし、「問題」が発見された場合は、販売した商品も全品回収しないといけないため、結果が出るまで貨物を成田に留め置いても(有料で)良いそうです。
うちの契約農園のカカオ豆は残留農薬はないはずですし、
輸出前にベトナムで検査もしているので、荷物は持ち帰りました。

朝出発したのが8時半、10時に成田につき、全て終わって持ち帰ったのが17時でした。
普段はモニタリング検査もX線検査もなく、午前中で終わることもあります。
船便で輸入した時には乙仲に頼み、輸入作業は立ち会わせてもらったのですが、
基本的な流れは一緒だと思います。
船便で自社輸入にもトライできるくらいには慣れてきたでしょうか??
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