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カカオの花 受粉から結実まで

カカオの実(カカオポッド)は、ぽってりとした愛嬌のある形で、緑、赤、黄色と鮮やかな色がチャーミングで私達の目を引きます。

そんなカカオの実ができるのは、カカオの花への受粉がはじまりです。

あのぽってりとしたカカオポッドをつけるとは思えないほどの可憐で小さなカカオの花。

私はカカオの花も好きで、BINONで作るカカオ製品の包装にもカカオの花をよく使います。

先日、カカオ農園にお客さんをご案内したときに、カカオの花や受粉についてすごく詳細な質問があったので、これを機にカカオの花についてちょっと深く掘り下げて、こちらにも情報をまとめておきます。

カカオの花の大きさは1〜2cmと小さく、カカオの木の幹に直接白色やピンク色の小さく可愛らしいたくさんの花を咲かせます。

一年中花が咲き続けますが、1つの花の寿命はとても短いです。

夕方からゆっくり開花しはじめて夜中もゆっくり花が開いていき、翌朝の早朝に開花します。それから花粉を出し始めますが、受粉ができる期間はわずか2日間。

その間に受粉ができない花は自然に落ちてしまいます。

花びらは5枚。雌しべを中心として数本の雄しべが囲んでいます。

雌しべと雄しべが同じ花にある両性花で、同じ花ではなく異なる木の花への受粉を促す構造になっています。

カカオの花

こちらのサイトにとても細かく構造が分かる写真がありました。

http://portalduniaku.koko.my/index.php?option=com_content&view=article&id=193&Itemid=11

受粉は樹木の下の湿気の多い地面に棲むユスリカのような小虫がおこないます。

香りはほとんどありませんが、虫が感じれるほどの弱い香りを放って受粉をうながします。

1本の木に数千の花を咲かせるのですが、受粉できる花はとても少なくわずか1-2%程度。1年を通しておよそ3,000の花をつけますが、結実するのは1本で平均40個程度、という事です。

自家受粉(同じ個体の花粉で受精すること)を少なくするため雌しべは雄しべより長くなっていて、雄しべとは少し離れています。他の個体の花粉を体に付けた昆虫がやってくると先ず雌しべに接触し花粉が付きます。蜜を求めて更に花の中心部に近づくと雄しべに触り、花粉が体につき他の花に運ばれます。

無事に受粉して結実するとカカオの花からこんなに赤ちゃんカカオが育ちます。

感動!って言っておきながら、むしってしまっていますが、、、

それから約6ヶ月の時を経て完熟し20〜30cmほどの大きなポッドとなります。

このポッドの中には果肉(パルプ)に包まれたカカオの豆が30-40個入っています。

果肉は甘酸っぱくてカカオは果物なんだなあと感じさせてくれます。

赤ちゃんカカオが成長する過程で、虫たちがこの果肉を狙ってやってきます。

con rệp trắng コナカイガラムシ bọ xít muỗi カメムシの一種

カカオの成長の段階で主に害虫被害をもたらすのはこの2種類。

特にカメムシの一種のメクラカメムシ?は、カカオの外側から吸液します。

小さいカカオは皮がまだ柔らかく薄いので、小さい間にやられてしまったらおしまいです。

カカオの成長を阻む害虫や天候被害については、また次の機会に書こうと思います!

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